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【講演レポート】「太田哲也の出張授業<夢を実現するために〜チャレンジ>」
2012年中学校第ニ回が行われました。

○日時:11月16日(金)
○場所:大阪府・高槻市立第一中学校
○主催:朝日学生新聞社
○共催:出光興産株式会社
○参加者:中学1〜3年 404名


今年最後の4校目となる太田哲也の出張授業が、高槻市立第一中学校にて行われました。

業前に、校長先生にいろいろお話を伺いました。
「今回、この企画を知り、とてもいい内容だと思い、すぐに応募しました。正直に言って、忘れた頃に連絡をもらったので、しかも、100校以上の応募があったなかから2校に選ばれたと知り、私も、生徒たちも大変喜んでいます」
校長先生によると、今年のテーマは「あきらめない」。数年前までは、荒れていたこともあったそうですが、最近は生徒自身に考えさせ、リーダーシップを発揮させることでとても変わってきたとのことでした。実際に、そのテーマのもと、生徒会が中心となって、伝統的なクラブ対抗駅伝や文化祭や体育祭など、様々な行事を通して、生徒たちが「実現する喜び」を体感しているのだそうです。
とはいえ、小学生の頃のように「サッカー選手になりたい」「野球選手になりたい」という夢も、現実を知ることで見えなくなり、むしろ夢を描けなくなっていることも多いとのことで、今回の講演を通して、「チャレンジ」することの大切さを知ってもらいたいということでした。
今回、司会進行役は、新たに生徒会長、副会長になった2年生が中心となり、太田先生から「事前に話しておこう」ということで、急遽、打合せもしました。

そして、いよいよ本番です。
司会進行、質問コーナー、そして終わりのブラスバンド部の演奏に至るまで、生徒たちが中心となって進めていきました。

太田先生が帰る時には、窓があいて「太田さ〜ん、ありがとうございました!」と大きな声で言う生徒がいたり、追いかけてきて握手を求めたり、と元気な笑顔が印象的でした。

〜以下、質問コーナーより〜

太田:質問は、自分のことでもくだらないことでもいいですよ。

Q.生徒:スカイラインGTとGTRの違いは何ですか?

太田:昔はスカイラインの中にスポーツグレードとしてGTRがあって日産スカイラインGTRだったんだけど、今の社長のゴーンさんが特別のブランドにしようと思ってスカイランGTRではなくて日産GTRにしたんだ。スカイラインはスポーティーなセダン、GTRはスポーツカー。いろんな先進技術が入っていて、例えば四駆を状況に応じて前後の駆動配分を変更するとか。まあそういうことをやって特別のブランドになった。そういうことです。クルマ好きなの?

生徒:はい。

太田:いいねえ、楽しみだよね。

太田:自分の事でもいいですよ。ちなみに僕は恋愛の質問も得意だから、ばっちり答えられるからね(生徒たち笑)。

Q.生徒:フェラーリに乗っていた頃の現役時代の年収は?

太田:さすが大阪だね(笑)。もうかりまっかっていう感じかな。まあ普通の会社員の4〜5倍くらいかな。

生徒たち:おお!

太田:ただこれがF1なんかになると、何十億という風になってくる。僕らはそこまでもらえないけど。でもプロレーサーっていい仕事だと思っているし、目指してほしい。君はレーサーになろうとか思うの?なんで笑うの?レーサーは結構女の子にもてるよ。

Q.生徒:ヘルメットの重さは?

太田:重さ?これは軽いよ、持ってみたら。どう?

生徒:意外と重いです。

太田:被ってみる?

生徒:イエーイ!

Q.生徒:フェラーリ以外に乗っている車ありますか?

太田:僕が普段乗っているのはアルファロメオっていう車です。あそこの右から3番目の。フェラーリはもともとアルファロメオのレーサーだったエンツォ・フェラーリという人がレーシングチームを作ってときのチームの名前で、今でも兄弟みたいな関係です。僕がけがした後の復帰もアルファロメオがすごくサポートしてくれて、車自体もいい。形はセダンだけどエンジンの音がすごくいい音して気持ちいい。クルマ好き? 生徒:好きですけど、電車の方がもっと好きです。 太田:電車かあ、だめだなそれじゃあ、ははは(笑)。でも楽しいよね、電車。僕も好きだけどね。でも電車だと行けるところが決まっちゃうけどクルマだとどこだっていつだって行けるんだ。彼女ができたら車でどっか行くといいよ、すぐ仲良くなれるから。だから18になったら免許取ってね。

太田:みんな質問する人をじろじろ見るけどさ、手を挙げた人にはチャンスの女神が近づいているんだからね。

Q.生徒:僕は男前なんですけど、もてないんです。

太田:彼女はいないの?

生徒:います…。

太田:じゃあいいじゃない、え、だとすると彼女いるのにさらにもてたいと思っているの?それはまずいんじゃないの?(笑)まあいいや、あのさあ、彼女欲しいと思ってる人いると思うんだよね、でも彼女できないのはどうしてと思うかもしれないけど、彼女欲しい人はまず告白してみることだよね。断られたらまた別の人に声かける。そんな気持ちでいればいい。いま付き合っている人がいたら悪いけど、中学で付き合っていても結婚するとは限らないよね。声かけて断られたら傷つくけど、まあ自分には合わなかったと思えばいい。やたらめったら声かければいいわけじゃないけど卒業する前に告ってみるとか、断られるかもしれないけどもしかしたら付き合おうとなれるかもしれない。断られたら単純にへこむんじゃなくてなんで断られたのか、自分は男前なのに、もしかしたら性格なのかもしれない、と考える。そうするとだんだん自分が成長していく。そうするともてる男になる、失敗から学ぶ。そうするといいと思う。

Q.生徒:太田さんがとっても大事なレースのときってどんな気持ちですか?

太田:例えばレースってスピードはル・マンなんか何キロくらい出ると思う?時速360q位出るんだよ。怖いよね。でもこわいと思うとアクセル踏めないわけね。僕がレースを始めたばかりのころ、テクニカルコースは得意だったけどスピードが出るカーブは怖かった。ここでミスったらぶつかって死んじゃう、そう思うと体がすくんで踏めない。でも四年位した頃、失敗しなければいいんだと。平均台が30cmの高さだったら怖くないけど10mだったら怖い。でも幅は変わっていないんだよ。だからスピードが出ていても自分がミスしなければいいんだと思った。そういう考え方をしたとき自分が運転しているんじゃなくて自分がゲームで誰かが運転しているのを見ているような感覚、普段はそうならないけどヘルメットをかぶるとそういう瞬間が出てくるようになった。レーシングカーを運転する自分をもうひとりの自分が後ろから見ている。レースの運転はあんまり頭に来ちゃいけない。相手は機械だからさ。もちろんガッツは必要だけどこのやろうなんて思っていたら失敗する、正確な動作をすることが大事なんだ。後から見るロボットのような感覚になると非常に自分の運転が良くなった。大事な場面では常にマシンになろうとする。感情のないマシンになろうとすると大事な場面でうまくいく。もしかしたらこれサッカーとかやっている人にもあるんじゃないかな、自分がやっているんだけどもうひとりの自分は天井の上から見ているって、中村俊輔選手が言っていたけど同じ感じかもね。これってスポーツだけでなくいろんなことにつかえると思うんだ。自分を後ろから見る、そういう感覚になってみるんだ。

【講演を終えて〜校長先生談話】
質問コーナーを聞いていて、最初はたわいのないことからだんだん核心に触れた質問に近づきつつあったので、もう少し太田先生と生徒のやりとりを聞いてみたかったですが、そこは生徒が仕切っていたので、忠実に進行していたのでしょうがないですね(笑)。いつもは手を挙げない生徒がけっこうあげていたので、私としてはうれしい驚きでした。こうして、本物の方に来ていただいて、本物の話をしてもらうと子どもの心にストレートに響きます。よい経験になったと思います。ありがとうございました」

(文/隠岐麻里奈)





〜生徒たちから感想が届きました!〜

【1年生】
チャレンジすることで全てが始まると聞いて、何かやってみたいと思った。人生は何が起こるかわからないけど、やっぱり山があるほうが自分を磨くことができるから。今は原石だけど、早く宝石のように太田さんのように輝きたいと思った。自分の短所が長所になることを知った。

困難があっても、いろんな人の支えによって強くなれたりチャレンジできたりするんだと思いました。夢は大切だと思い、諦めない気持ちを作っていきたいです。車に興味はありませんでしたが、貴重なお話をして頂き興味を持ちました。

「何かを出来る、出来ないの前に、自分で出来ることを探す」という言葉が心に残った。自分で出来ることを探すというのは、自分で自分の可能性を探すということだと思ったから可能性は見つけられる ということに気づいた。「自分のためじゃなくていいから、私たちのために生きて」という言葉は、きっと人々の支えあいの象徴だと思う。出来ることがあるのと何も無いことでの見る世界観が全く違うこと、出来ることがあるのはその人自身の輝きだと思った。

【2年生】
チャンスの女神が今、自分に来ている気がする。自分もレーサーになります!

今回、また改めて気づくことがありました。それはいきていることの素晴らしさ、諦めないことを一番知ることができました。よく嫌なことがあったら「めんどくさいなぁー」と思っていたけど、太田さんの話を聞いて嫌なこともありけどいきていることに幸せを感じました。これからはすぐに諦めず、夢を大切にしようと思いました。

自分が安全に気をつけていても、自分だけで事故が起こるんじゃないから、信号などの交通の指示をしっかり守ろう!と改めて思いました。

【3年生】
受験ですごく悩んでいたけど、今日の話を聞いてやってみよう!と思った。考えることより、まず行動することが大事なんだなぁとしみじみ感じた。苦しくて当たり前、それでいいんだと思った。あと4ヵ月半、精一杯勉強しようと思う。とても参考になりました。

何事にも諦めずに取り組めば、必ず夢は叶うということに気づいた。交通について、車が来ていないと赤でも渡っていることがあったので、事故を起こさないためにもやめようと思いました。そして、高校受験も無理かもと思っていましたが、太田さんの話を聞いて諦めなかったら大丈夫かなって思えるようになった。なので高校受験は諦めないで頑張っていきたいと思います。

車は、運転を間違えると危険があるけれど、太田さんの話を聞いていたらクルマが好きになりました。車に乗ってドライブも楽しいし、遠いところにもいけるのでクルマはいいなって思いました。




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講演に来てくださった皆さん、誠にありがとうございました。

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