12月10日に今年度のゴルフGTIカップのシリーズ表彰式がありました。
Team KEEP ON RACINGから参戦したエキスパートクラスの伊藤真一選手が、年間２位となり、太田監督が代わって表彰を受けました。

今年、Team KEEP ON RACINGが伊藤真一選手を起用したのには、理由がありました。伊藤選手は今年の3月に2輪のテスト走行中に転倒。左足の股関節と骨盤を痛め、「10人中9人の医者に引退しなさいと言われた」（伊藤選手）ほどのケガを負ったのです。その後、1ヵ月半の入院を経て、人工関節を入れることで選手復帰への可能性がみえ、「死ぬほどやった」というリハビリの末に復帰へと向かっていきます。ところが2週間前に、再び練習中のトラブルで転倒し、鎖骨にヒビが入った状態に。それでも、「自分に納得がいくまでレースを続けたい」と伊藤選手はチャレンジを諦めませんでした。

6月24日に太田と再会した伊藤選手は、今回のゴルフGTIカップ参戦を快諾しました。
「太田さんからの誘いでもありましたし、今の自分にとって貴重な時間をどう使うかを考えたときに、ぜひ参加したいと思いました」（伊藤選手）

太田は伊藤選手の起用について、こう語ります。
「キープオンレーシングの使命は「チャレンジし続ける」というメッセージを広く世の中に伝えること。伊藤くんの諦めない精神をより多くの人に伝えることがキープオンレーシングの役目であると感じたんだ。僕自身、自分のことも重ねあわせて共感もしたしね」（太田）

伊藤選手は、最終戦の第５戦、地元菅生にて見事に初優勝、そしてチームから参戦していたクラブマンクラス野澤選手もクラス優勝を飾りワンツーフィニッシュで終えました。

太田監督は、１年間を振り返り表彰式でこう語りました。
「昨年の途中から参戦させてもらい、みなさんレベルが高いことを感じました。今年は伊藤真一選手に参戦してもらいましたが、彼はケガからの復帰をGTIカップで走りましたが、チームがめざすチャレンジスピリットを体現してくれたと思っています」

クラブマン総合２位のTEZZO RACERS CLUBの野澤選手はインタビューに答えて「今年は、太田監督のチームで伊藤選手と共に走らせていただき、本当に勉強させていただいた１年になりました」と笑顔。

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