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アルファロメオチャレンジ関東シリーズ第5戦
予選・決勝5日 茨城県・筑波サーキット
決勝 天候:晴れ コース状況:ドライ
10月5日、筑波サーキットでアルファチャレンジ関東シリーズ第5戦が行われ、太田哲也選手が久々となる関東シリーズに参戦しました。今回の目玉は、なんといってもクラスを飛び越えての太田選手によるSRクラス参戦です。今季、レースクラスから市販車ラジアルタイヤクラス(AR150クラス)に改造し戻してTEZZO
ALFA GTで参戦している太田選手ですが、今回はその車両で無制限改造クラスである「SRクラス」でのチャレンジとなりました。
今回の関東シリーズは直前の開催決定だったものの、筑波サーキットに行くとアルファロメオ一色! アルファロメオはやっぱり走ってなんぼ、走らせて楽しむクルマなのだと実感しました。太田選手の周りも、つねに人だかり。ドライバーズミーティングでは、ひとりひとりに太田選手からKEEP
ON RACING特製ボールペンが手渡され、握手が交わされました。
「みなさんにいじられる覚悟で来ました(笑)」と太田選手。今回の参戦車のセッティングは、バネレートはラジアルタイヤ用に1/3の柔らかさにセッティング。助手席も後席も装着し、エアコンもつけ、保険も加入するという超ストリート仕様です。前回はアンダーステアが強かったため、リアのバネレートを変えてリアのキャンバーを減らすなどの調整をして臨みました。つまり、さらにアンダーステアが消える方向にセッティングしたというわけです。
予選は、さすがにタイヤだけはSタイヤに履き替えてアタック。そのため、タイムはラジアルタイヤで走った練習走行よりもアップしました。予選を総合5位、クラス3位につけた太田選手。決勝はスタート直後にポールポジションだったSRクラス麻場選手のエンジントラブルにより赤旗に。太田選手は、混乱のなかで追突されてリアバンパーを損傷してしまいます。一時、レースは中断し、10周から5周に周回を減らしてリスタートした決勝。太田選手は、コーナーで前を行くMRクラスの車両をあと一歩まで捕らえますが、そのまま総合4位、クラス2位でフィニッシュ。
太田選手の前を走り、コーナーで詰められながらもなんとか逃げ切った大本選手は、レース後に太田選手の元に立ち寄りがっちりと握手して、興奮の表情でこう語りました。
「順位を死守しようとインを固めてがんばりました。僕の前の上松選手には『太田さんをブロックしてくれてありがとう』と言われました(笑)。とにかくすごい記念になったし、いい思い出になりました」(大本選手)
表彰式では、表彰台に乗った太田選手から「アルファ、サイコー!!」という合言葉で、エントラント一同、夜空にむかって右手を突き上げて沸いた筑波の夜でした。
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太田哲也コメント
「バネが柔らかいながらも前後のバランスがとれていたため、意外とコーナーでは早く走れたのが発見。重いクルマなのでコーナーでは前車と詰めることができても、ストレートの立ち上がりでは置いていかれる。なかなか仕掛けるチャンスがなかったけど、楽しく走れた。一緒に走ったエントラントがみんな喜んでくれたのが何よりもうれしかった。ただ、GTのMT車で3年間やってみて、やはり右足が不自由なのでペダル操作が難しい。来年は、やっぱりセレで走りたいな」
取材・文/隠岐麻里奈
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