10月14日(日)、フォルクスワーゲンゴルフGTIカップ最終戦となる第5戦がスポーツランド菅生で開催されました。今回の最終戦は、100km耐久レースとなります。太田哲也監督率いるTeam
KEEP ON RACINGから参戦のエキスパートクラス伊藤真一選手(27号車)がエキスパートクラス念願の初優勝。チーム2号車となるクラブマンクラス野澤健児選手(80号車)がクラブマンクラス3連勝。総合でも1、2位を占め、見事にチームワンツーフィニッシュを飾りました。
前日の練習走行は、伊藤選手に代わって太田監督自らがステアリングを握りセッティングを進めました。伊藤選手はこの日、その1週間前、突然の交通事故死で急逝されたノリック(阿部典史)さんの葬儀に参列し、兄弟のように親しかった故人を弔辞で見送っていました。現地で、太田監督はメカニックとセッティングを煮詰め、好タイムをマーク。「FFでもドリフトできるいいクルマに仕上がった」と手ごたえを感じていた太田監督。このとき、「これなら明日は、ワンツーフィニッシュでいけると思う」とチームスタッフに翌日の結果を予言していたのです。
10月14日。予選は、伊藤選手の初ポールポジション。野澤選手は総合3番手、クラス1位につけます。26周で行われた決勝は、伊藤選手が2周目でベストラップをマークするなど安定した走りで2位以下を引き離していきます。一方の野澤選手は、2番手のクルマがピットインしドライバー交代をした直後に抜き去り、2位に浮上。ドライバーひとりでの出走の場合も義務付けられているピットインの作業もスムーズにチームワークをみせ、このままワンツーフィニッシュ、クラス別でも完全優勝を果たしました。
「ゴルフGTIカップに参戦して4戦目となりますが、初優勝できてよかったです。前日に太田さんにセッティングしてもらっていたので、パッと乗ってもクルマが仕上がっていました。05年モデルのクルマでも速いことを証明できたこともうれしい」(伊藤真一)
「予選はうまくのって3位をキープ。ピットワークでも短縮できて、その後2位に浮上し、3連勝もできて本当にうれしいです」
「07年モデルのクルマが圧倒的に速いといううわさがあったなか、セッティング次第で05年、06年モデルでもやれるということ、TEZZOのメンテナンスとチームの総合力が発揮できたことがうれしい。そして支持していただいたフォルクスワーゲングループジャパン梶Aブリヂストンをはじめとする関係者の方々、応援していただいたファンの皆様にお礼を言いたい」(太田)
チームで喪章を巻いて臨んだ最終戦。表彰式でのシャンパンファイトも控え、ノリックさんの追悼の意をこめての参戦となりました。
また、この日はフォルクスワーゲンの魅力がいっぱいつまったサーキットイベント「Volkswagen
Meeting」が開催され、併設されたイベント会場にはたくさんの家族連れが詰め掛けました。レース車両の展示や、ショップ、キッズコーナーなどなど相変わらずファミリーで楽しめるのはフォルクスワーゲンならでは。
(取材・文/隠岐麻里奈)
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