昨年の太田車、156GTAスポーツワゴンに乗る江刺家は
東北シリーズで2勝。
関東でも太田に次ぐシリーズ2位を獲得した。

今年を締めくくる全国統一戦。
各地からポイント上位者を集めて、文字通り日本一を
決める戦いだ。

11月23日　青空にくっきり浮かび上がる富士山。
参加台数130台以上を集めて、全国統一戦が開催された。

今回太田は監督として参加。
メカニック並木もツナギに身を包み、クレドのスタッフを
サポート。
江刺家のタイトル獲得のため、チーム全力でバックアップする。

ガレージではゼッケン28番の江刺家車に、クラブメンバーの
名前が貼り付けられた。
今シーズンチームをサポートしてくれた多くのスタッフ、
クラブメンバーも富士に集合し、有終の美を飾れるよう
応援にも熱がこもる。

江刺家の出場するチャンピオンカップには50台もの
エントリーがある。
そのうちMR300クラスの参加は7台。
これだけの台数が走行すると、さすがの富士も
狭く感じられる。

予選は20分。
出走前に太田から江刺家にアドバイスが与えられる。
｢予選は時間が短いから前が詰まってもピットインして間隔を広げようとせずに、富士はコースが広いから序盤はどんどん抜いていけ｣
順調に周回を重ねるゼッケン28番。
最終的に2分6秒台をマーク、クラス2位のマシンに
3秒もの差をつけてトップを獲得。
総合でも17台参加のSRクラスに割って入り、9位に
つける。

決勝までのひと時、太田と江刺家そしてスタッフが集まり
ミーティングが続く。
並木はクレドのメカと共に、マシンの最終チェックに
余念が無い。

午後4時過ぎ、予定より遅れて決勝がスタート。
今回は安全上の見地からローリングスタートが採用された。
セレスピードの江刺家にとって、いつものグリッドスタート
より有利な展開だ。

スタート直後から各車激しいバトルを繰り広げる。
江刺家もSRクラスに前後を囲まれながら、徐々に
ポジションをアップしていく。
ピットから見守るクラブメンバーの声援に後押し
されるように激走を続けるゼッケン28番。
そして、チェッカー！！

総合7位、クラスでは2位を30秒も引き離し優勝。
MR300クラス統一チャンピオンに輝いた。

拍手に迎えられながらピットに戻って来た江刺家。
監督の太田とがっちり握手。
応援してくれたクラブメンバーに手を振って応える。

レースが終わって全員で記念撮影。
そして太田監督からのひと言。

「今日はみんな応援ありがとう。
　おかげで優勝という素晴らしい結果を得る事が出来た。
　江刺家選手の走りも安心して見ていられた。
我々は単なるレースチームではなくレースを通じて、「もっと多くの人達に
チャレンジする素晴らしさを伝えていこう！！」というメッセージを発しています。
　今年のレースもこれで終わりだけれど、来年もまた
TEAM KEEP ON RACING として、来年も頑張りたいと思います。

今日この場でクラブに入会してくれたメンバー。
そして今年一年応援してくれたメンバーも、
みんな笑顔で太田の言葉に頷く。

夕暮れに富士山の勇姿が浮かぶ中、表彰式が行われた。
笑顔で拍手に応える江刺家。

「今日はみなさん本当にありがとうございました。
　太田さんが出ないのにこんなに大勢応援に来てくれて。
　今年一年太田さんからいろんな事を教わりながら
　いろいろと勉強になりました。
　来年もKEEP ON RACING と共に頑張りたいと思います。
　みなさんと一緒にもっと盛り上げていきましょう！」

新たな態勢で臨んだ今シーズン。
試行錯誤を重ねながらも最終的に結果を残す事が出来た。
KEEP ON RACINGが手がける２台は、関東シリーズ１・２位。統一戦１位をゲット。TEZZOの技術力とKORのチーム力の証明ができた。
来シーズン、よりいっそうの飛躍を期して、
チャレンジは続く・・・