たかはま夢・未来塾主催の講演会にて太田哲也が講師を務めました
2月9日(金)
たかはま夢・未来塾学校講演会
場所:高浜市市民センター
時間:午後14時〜15時30分
講演内容:「絶望を希望に変える瞬間」
対象:高浜中学校3年生徒(265名)教師・父兄
テーマ:「KEEP ON RACING〜これから未来をひらく君へ」
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三河安城の駅にお迎えに来てくれたのは、高浜中学・教頭の岡部先生。「どこかで見覚えが…」と太田さん。実は、岡部先生は昨年11月に太田さんがパネリストを務めた瀬戸市キャリア教育パネルディスカッションで質問をした方なのです。そのパネルディスカッションのコーディネートを務めていたのが、ウェブの新コンテンツ「これから未来をひらく君へ」の1回目に登場していただいた愛知県のNPO法人ASK-NET代表の毛受さん。そして、毛受さんは高浜中学が母校で、在籍時に担任だったのが現在の教頭である岡部先生だった、というつながりまで車中で判明しました。ちなみに、毛受さんは中学時代、頬杖をついて校庭を見ているので、先生が「授業を聞いているのかっ」と質問すると、サラリと答えを解いてしまうような学生だったとか。「ずいぶんと先生にはしぼられました(笑)」という毛受さんですが、こうして卒業を経てずいぶん経ってからも交流があるのは、信頼関係がある証拠。先生と生徒のステキな関係だなぁと感じました。
今回の主催は「たかはま夢・未来塾」です。これは昨年、高浜市長が中心となって「高浜で育つ子どもたちが、世界で羽ばたいてほしい」との願いを込めて設立した事業。その一環として、「なにかを成し遂げた人の鋭い言葉を子どもたちに伝えたい」と、高浜中学校3年生を迎えて太田さんの講演会が行われました。
偶然にも前日に私立中学の受験を終え、ホット一息ついたところの3年生たち。1ヵ月後には中学を卒業し、公立高校の入試に臨み、新生活がはじまるという分岐点です。びっくりするぐらいにシーンと静まりかえり、荷物をとりに会場の外に出ることを控えたぐらいでした。先生方が心配していた質疑応答も活発に手があがりました。
Q「太田先生がキーワードにしている言葉はなんですか?」という質問で、「KEEP ON RACING」の意味を太田さんが説明をすると、よほど印象深かったのが感想文に「KEEP
ON RACING」と大きく書いてくれた子たちがたくさんいました。
また、高浜市長も自ら質問され「変わり続けることは大変なことです。そのエネルギーはどこからくるのでしょうか? そして、自分をリセットすることはとても難しいことです。太田さんが進んでいく力は?」と問うと、太田さんはこう答えました。
「人生は期間限定。せっかく人間に生まれたのだから面白く生きよう。リセットは、事故のシーンをみたことが大きかった。自分はちっぽけな存在なんだな。ゼロからのスタートなんだと思えた」
後日談ですが、青少年の育成に力を入れておられるたかはま夢・未来塾の担当者・石原さんが『生き方ナビ』について、こんな感想を送ってくれました。
「ここ数年間、様々な子どもたちの相談に乗ってきました。いま、いじめや自殺、リストカットなどが報道されていますが、この本にはすべての答えがありました。彼らに答えをすぐに与えてしまうと、経験がないぶん戸惑うことにもなる。でも、太田さんの本を読めば生き方が変わると思います。いろんな項目のなかから自分が必要なところを吸収できますし、心の弱い子どもたちの心の隙間を埋めてくれるものになると確信しました。彼らの魂にまで響いて感じてくれる本だと思います」
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【主催者の声】
「私は、国内初となる作業療法士となった経緯もあり、太田さんに会えることを楽しみにしていました。きょうのお話は、卒業前の『いましかない』というタイミングで、子どもたちがいま一番必要としていることを伝えてくださった。あれだけの人数が静かにしているのは大変なことです。呼吸していないのかな? と思うぐらいに静かに聴いていました。子どもたちがつらいことや現実から逃げずに、正面向いてやっていく勇気をもらいました。中学卒業を一ヶ月に控え、高校生活が始まるという分岐点に聞いたこのお話は、ストンと彼らの心におさまったはずです。あと3年後、5年後に偶然に出会ったときやクラス会できっと話題になるでしょうし、きょう休んだ子たちにもきっと彼らが伝えられるはずです」
たかはま夢・未来塾塾長 鈴木明子さん
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高浜中学校 星野芳徳校長先生よりメールをいただきました
「ご講演前にわざわざ『子どもたちの現状からどんな話を入れてほしいですか』とお尋ねいただき、私の思いをご講演のなかに入れてくださりとてもありがたかったです。太田さんの青少年育成にかけるお心もちが伝わってきました。講演を通じていくつか感じたことがあります。まずは、体験ほど確かなものはないということです。学習も同様で、見たり、やってみたことは記憶として残るばかりでなく、その後の学習に生きます。太田先生のお話は、まさにその体験を通したお話で、見ている人に感動や勇気を与えるに十分すぎる効果があったと思います。また、レーサーとなられた太田さんは、私たちの若い頃の憧れそのままの人生選択です。華々しい世界に身を投じた経歴同様、きっとお話も華々しいものだと予想していましたが、ご講演の内容はまったく別の次元の内容でした。「誰もが若いうちは自分のしたいことなどすぐには見つからない。自分に自信がないことは当たり前。経験が少ないのだから仕方ないよ」と生徒たちに優しく諭してくださいました。若さのとりえは、発散することのできるエネルギーをたくさん蓄積していることです。しかし、心はガラスです。「ときには、自分のプライド・価値観をぶっ壊す勇気が大事。心に痛みを感じるけれど、素晴らしい人生が開ける」と仰ってくださいました。高浜中学校の生徒のひとりでも多くの者が共感し、今後の人生の糧にしてくれたらと切に願います。それから、語られている太田さんご自身が若い! と思いました。もうすぐ50になろうとする方が、再びサーキットに帰る。自分の考えを書に著してメッセージを述べる。太田さんの若さが徴収を惹きつけるのだと思います。子どもたちに向かい合っていくことを続ける勇気をもらいました」 |
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【太田哲也コメント】
「中学時代は、自分が何者かがわからなくてもがく時期だと思う。俺も自分がなにをやりたいかなんてわからなかった。高校もなんのために行くのかといえば、勉強やスポーツ、課外活動。なんでもいいからやって、自分がいったい何に向いていているのかを知ることができる。なにかにトライして失敗したって、その経験は決してムダにはならないんだ」
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