3月の東日本大震災を受けて延期となっていたアルファロメオチャレンジ東北シリーズ。
急遽再開されることとなり、
チームKEEP ON RACINGでは、震災後、モータースポーツ活動は見合わせて支援活動を行って参りましたが、
東北復興を祈念して太田選手とTEZZO RACERS CLUBメンバーの出場を決定しました。
今シーズンは震災後、レース参戦に向けた準備は延期してきましたが、
アルファ159の再開発のテストの場とするため、参戦車両は1593.2に決定。
車両については、
グイドシンプレックスの装着をし、ノウハウの獲得とともに
モータースポーツとの可能性を探ってみようと思いました。
なぜ、159にこの装置を装着したのか?
それは、太田選手は後遺症で右足の動きが不自由なので、
ヒールアンドトゥやアクセルとブレーキの確実性のある踏みかえが難しいためです。
しかし2ペダルならブレーキを左足で踏むことができます。
TEZZOのデモカーである159はMT車であるため、
左足ブレーキングが可能となるようにグイードシンプレックスを装着したのです。
さらに、DTT-driveシステムを搭載。
これは、最新の4WDシステム、Q4のリプロダクトを行い、標準FFベースの四輪駆動車を、
後輪駆動主体の四輪駆動に変更するという画期的なチャレンジです。
その最初のセッティングをインストールし、テストの場としました。
さて、ぶっつけ本番となったレースでしたが、
太田選手はトラブルなく周回を重ねていたものの、なんと決勝残り3週でガス欠というアクシデント発生。
なんとか走行を続けていたものの、ファイナルラップで遂にスローダウンし、そのままチェッカー。
ヘルメットを脱いだ太田選手は、
「(ガス欠は)俺の判断ミス。みんな、ごめん」と第一声でした。
しかしながら、クラス1位、そして貴重なサーキットでの実験の場として
新たな159の可能性を見出すことができました。
そして、何より震災から半年を経て、何年も足を運んできた仙台ハイランドで
TEZZO RACERS CLUBメンバーと再びサーキットを走り、東北地方の仲間たちと再会できたことが喜びでした。
RESULT
AR150-1
1位 太田選手 KOR159 tezzoGTO
AR100
1位 柴崎選手 147 tezzo RC
AR150-6
1位 伊藤選手 GT tezzoRT
文/広報 隠岐麻里奈
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